吉原の煙管屋の娘おきち(絵麻緒ゆう)は、指をこすると火を起こすことができるという不思議な力を持っている。強欲な父親(大谷亮介)に見世物同然に扱われ夢も希望もないおきちは、吉原に遊びに来た旗本の息子・御坊修三郎吉光(高橋和也)と家出。侍として、男として何かを為したいと切望する修三郎は、御政道をただすという意気込みで、犬の辻斬りを企む。偶然出会った堀部安兵衛(萩原流行)にその心意気を買われ、剣の技を会得する修三郎。
それに目を付けたのが、なまぐさ坊主の吉兆(近藤正臣)。物書きになりたいが書くネタに困っていた吉兆は、おきちと修三郎を焚き付ける。
すなわち、おきちが指から火をはなって火事騒ぎを起こし、その隙に修三郎が犬を斬る。人間より犬を大切にする生類憐れみの令に逆らい、その顛末を吉兆が落書して世間を煽ろうというのだ。
お嬢吉三、お坊吉三、和尚吉三と名乗った三人吉三の大胆なふるまいは、江戸の庶民を活気づかせる。
修三郎と出会って、はじめて「夢」を持ったおきち。若いおきちと修三郎は互いに惹かれあっていくが、修三郎は吉兆の策略で一泊した品川宿の女将シノ(毬谷友子)の色香に惑い、おきちの恋心を悩ませる。
三人吉三の仕事は次第にエスカレートしていき、三人を追う奉行所の面々や、斬られまいと結束する江戸の犬たちは寝る間もない大騒ぎとなる。そして12月14日、いつもより大掛かりな仕事に挑むおきちと修三郎。その頃本所吉良邸では、大石内蔵助(北村和夫)率いる赤穂浪士らによる討ち入りが決行されていた…。
三人三様の夢を託した「三人吉三」に明日はくるのか?
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