作品紹介

1582年、天下統一を目指した織田信長は、その夢目前にして、家臣明智光秀の謀反により暗殺された。
しかし、信長の右腕であった豊臣秀吉が光秀を討伐、信長の後継者として、豊臣政権を制定した。
世は、火種を残しつつも、一時の平和を謳歌していた。

祭の夜、天下の大泥棒にして、貧しき者の味方、石川五右衛門は、豪商紀伊国屋文左衛門の蔵に忍び込んでいた。
狙いは黄金の山、しかし、その蔵の中で、五右衛門は小さな箱を見つけ出す。
突然、襲いかかる秀吉の家臣石田三成の軍勢、その箱の中には秀吉の天下を揺るがす何かが隠されていたのだ。
五右衛門を執拗に追い続ける三成、そしてその配下となった才蔵までが姿を現す。

その頃、秀吉の妻、寧々は秀吉に信長の姪、茶々を側室にするよう進言する。
茶々は、幼いころ五右衛門の愛した娘だったのだ。
茶々を取り戻し天下をひっくり返すために、五右衛門の孤独な戦いが始まる…