柳橋の売れっ子芸者・菊路（研ナオコ）は、今日もお座敷をはしごするため、半玉の美咲（岩佐美咲）と幇間の大介（北川大介）を伴って川縁を急いでいた。そこで、今にも川に身を投げようとしている日本橋の小間物問屋「大黒屋」の女中・おなつ（小川菜摘）を助けることに。理由を聞くと、集金した50両をなくしてしまい、死のうと思い詰めていたとのことだった。菊路は財布ごとおなつに渡すと、店主に事情を話して許しを請うように諭すのだった。

数年後、料亭「水熊」女将・お梶（梅沢富美男）の娘のお花は、菊路の婚約者・一馬（門戸竜二）に一目惚れをし、一緒になりたいと母に懇願していた。二人の仲は知っているものの、娘かわいさにお梶は、菊路の姐芸者・仇吉（竜小太郎）に借金を帳消しにする引き換えとして、一馬とお花の仲を取り持つように強要する。仇吉は、同じくお梶に借金をしている一馬の叔父・井上玄蕃（小野寺丈）を仲間に引き込み、一馬と菊路を別れさせる策を練るのであった。 そんなこととは知らない菊路は急な呼び出しに普段着で現れ、一馬の前で辱めを受ける。それを見た一馬は・・・。