作品紹介
一、「火消し一代 め組の辰五郎」
作・演出:原譲二 演出:安達靖人
<あらすじ>
花のお江戸の男伊達――
“纏焦げても一歩も退かぬ、これが江戸町火消の心意気”
時は八代将軍吉宗の時世。”火事と喧嘩は江戸の華”といわれ「その勇み肌、命を的の火事が相手の火消こそ男の中の男であり、江戸っ子の中の江戸っ子」と囃されていた。
今日も武家屋敷から出火し、折からの強風に煽られて危なく町家に燃え拡がらんとした時、町火消・め組の必死の働きで大火に至らず消し止められた。定火消のある武家屋敷へは町火消の立ち入りは禁じられていたのだが、此度は、止むを得ずめ組が立ち入ったことで定火消と、め組の大喧嘩となった。そこに南町奉行大岡越前守忠相が間に入り、「め組の組頭辰五郎
(北島三郎)は二年の江戸所払い」と下され、そのお裁きに従って辰五郎は、江戸を離れて旅に出た…。
辰五郎のいない、め組の留守を預かり苦労を重ねて取り仕切ったのは、女房のおさい(星由里子)であった。
さて、二年の所払いを終えて帰ってみれば、おさいから聞かされたのは密かに後継と想っていた、め組の小頭源三が辰五郎の妹・お千代と手に手を取ってめ組を出て、今では町火消・本組の纏持ちになっているという。愕然とする辰五郎。
め組の留守を頼んだ源三とお千代の身に一体何が起こったのか、どんな事情があったのか。それを探る辰五郎は、二人にかせられた人情のしがらみと大江戸の闇に蠢く悪党共に突き当たるのであった―。
その裏では米問屋・倉蔵屋九兵衛が近年打続く凶作に便乗し米価を吊り上げ幕閣に繋がる勘定奉行柳下時ヱ門にも賄賂を渡して黙過させ暴利を貧り、しかも本組を使って問屋に火付けをさせているらしい。そんな悪党共に敢然と立ち向かう辰五郎であったが…。
二、「ヒットパレード 北島三郎、魂(こころ)の唄を・・・」
構成・演出:原譲二 演出:大野拓克
その熱唱は心を奮い立たせ、
見る者、聞く者すべてを魅了し、圧倒する——。
お芝居に続いて、第二部のオンステージでは、誰もがご存知のヒット曲の数々を、惜しみなく披露いたします。日本人が愛してやまない北島三郎の「魂の唄」を、存分にご堪能ください。
そしてラスト、想像を超えるスケールの舞台演出は、今回も健在です。今回はどのような大仕掛けが登場するのか、こちらは劇場でのサプライズとなります。
また、大劇場初進出となる愛弟子・大江裕の登場にも、大いにご期待ください。
見どころたっぷりの北島三郎「ヒットパレード 北島三郎、魂の唄を・・・」を、どうぞお楽しみに。